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ヘアライター 増田ゆみのblog

ヘアスタイルのコト、美容室のコト、美容師さんのコト……。

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そこで何を得たか
3歳から18歳まで、ソフトテニスの選手でした。
父親がジュニアの指導者だったため、
ネットから顔が出ないくらいオチビのときから、ラケットを振っていたんです。
そして、中学3年生のとき、全国中体連の個人戦で優勝し、
日本一、という体験をすることになります。
さて、
その、日本一という「成績自体」が、
私の人生で何かの得になったか? というと
特別、得をしたという記憶はありません。

ただ、
一度だけでも、日本で一番になったということで、得たものは確かにあって。
それは、言葉にしちゃうと当たり前すぎるほど当たり前だけど、
「欲しいものがあれば、手に入れるための努力をする。
それが、欲しいものを手に入れるための唯一の手段だ」
ということを知ったこと。
15歳のとき、頭ではなく、体でそれを理解したから、
私は、今、美容師さんたちと仕事をしているのではないか、と思います。

な〜んてことを突然考えたのは、先日、すごく懐かしい人から電話をもらったから。
中体連の決勝戦の相手だった人、です。最後に会ったのはインターハイだったから、10年以上ぶり?
あっさりとテニスをやめた私とは違って、彼女はつい数年前まで現役で活躍し、ナショナルチームのキャプテンまでつとめたスゴイ人。
ひとしきり近況を報告して電話を切ったあと、
いろいろ想うことあって、3年前に書いたある文章を探しました。
で、やっぱり残ってた。

父親に送った手紙です。

この手紙は、後に、あるテニス雑誌に掲載されました。
私が、「ヘアライターで生きていこう」と決めたころの文章です。


父上様 

お久しぶりです。最後に会ったのが高松さんのところだったから、半年近いご無沙汰でしょうか。たまには近況報告なぞ。

お父さん、実は私が何の仕事をしているかよく知らないでしょ。テレビの仕事を辞めて2年半。今、私が何をやっているのかと言うと、「ヘアライター」という仕事です。いろんな雑誌に流行のヘアスタイルを紹介する原稿を書いてるの。流行に全く興味のない私がどうしてそんな仕事にハマったかというと、本気でテニスをやっていたときを思い出すような「アツイ美容師サン」達がいっぱいいるからなんです。 

例えば、私が大好きな美容師さんの話。彼ね、東京で一番の美容師になりたいと思って23才のとき上京してきた人なんだ。でもお金が全然無くて、最初の半年は下北沢で浮浪者やりながら、路上でカットをして小銭を貯めてたのよ。それで、お金が溜まったときに、初めて有名な美容院にお客として行って、その場で「就職させてください」ってお願いして働くようになったんだって。 

 それから4年。普通なら、やっとアシスタントから美容師サンになれるかどうかって年数だけど、今彼は、東京ですごく有名な美容院で店長をまかされてる。 彼ね、「美容師に大事なのは、センスじゃない、本当に努力だけなんです」って言うんだ。どこかで聞いた言葉だな〜って思ったら、お父さんが昔、よく言ってた言葉だった。 

 例えば新しいスタイルを覚えるために、毎日仕事が終わった後10回練習するんだって。で、10回練習して、夜中になってクタクタで後片付けしようって思ったときに「後片付けできる体力があったら、もう1回だけ練習しよう」って思って11回目を練習するの。そうしたら、その瞬間何かがつかめたりするんだって。「自分は美容師に向いてないって言う人は、美容師に向いてないんじゃなくて、努力することに向いてないだけなんですよ」って言ってた。 

 私ね、彼みたいなアツイ美容師さん達にいっぱい出会って、そんな人達と一緒に仕事ができる今が、本当に楽しい。「努力できることが才能だ」って言う彼の話に、「本当にそうだな。この人、本当にステキだな」って思える自分がいるのは、きっと自分もギリギリまでテニスで努力してきた経験があったからだと思う。 

あの全国優勝の日から12年。ラケットの振り方や、試合での勝ち方なんて全部忘れちゃったけど、「努力したら、いいことがある」って肌で感じたことだけは、私、忘れてない。 
「『一流』って呼ばれる人にいっぱい会いたいから東京に出たい」と言ったとき、お父さん、空港まで見送りにきてくれて、ラケットを1本だけ持たせてくれたよね。私、今、本当にすごい人達に囲まれて仕事してるよ。そしてそんな人達に負けないように、テニスやってたときみたいに毎日真剣勝負してるよ。

 私、あのときお父さんがくれたラケット、まだ持っています。たまに握ると、結構重いね。


 私は、美容師という仕事を心から尊敬しています。それは、私が出会った美容師さんが本当にプロフェッショナルで、素敵な人ばかりだったからだと思います。
| working。美容 | 01:08 | comments(2) | - |
>yasuko様
心に響くメッセージをありがとうございます。
とても嬉しいコメントでした。

和菓子業界ですか・・・。
それはまた、きっとやりがいのあるお仕事なのでしょうね。
私、和菓子、大好きです。

今回、コメントをいただいたことで、
久しぶりにこの文章を読み返しました。
拙い文章ですが、熱いですね(笑)
3年目に感じたこの気持ちが、
今でも全く変わっていないことを自分でも嬉しく思いました。

yasukoさんもいい先輩に恵まれ、楽しくお仕事できますように。
またいつか遊びにきてください。


| 増田ゆみ | 2009/01/14 10:57 PM |
 はじめまして。いつも増田さんのブログに楽しい刺激を頂いております。
 
 今日も何かが得られる気がして、最近のものから昔のものまで、読み漁っていました。じっとパソコンの前にいるだけなのに、心が跳ねて、とても心地よいです。特に、この文章には心を鷲掴みにされました。何か伝えなくちゃいけない気がして、文章を作るのは苦手なのですが、今頑張って書いております。
 
 私は、美容業界とは全く関係のない和菓子業界で働くものです。なおかつ、昨年の4月から社会人になったばかりのひよっこです。けれども何故だか、違う業界で、自分よりもずっと高みにいらっしゃる方々のお話に、胸を熱くさせられます。もっとお話を聞きたいと思います。自分でも、不思議なくらいに…

 やっぱり、心に文章が追いついてくれません。とにかく、これだけはきちんと増田さんにお伝えしたいです。
 
 「ありがとうございます。私もアツイ方々に囲まれるように頑張ります。」

 変なコメントですみません。でも、どうしてもお伝えしたくて。無礼をお許し下さい。
| yasuko | 2009/01/12 12:26 AM |